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第373章：別れのないまま去った

レイモンドが出張の話をしてから、マーガレットは彼に一言も話さなくなっていた。

彼女は顔を窓の方に向け、流れ去る景色をぼんやりと眺めていた。

バカなレイモンド、最低なレイモンド、あなたは私を愛していると言ったじゃない、私があなたの人生で一番大切な女性だって言ったのに、私が手術を受けるときに出張に行くなんて！

考えれば考えるほど、マーガレットはますます怒りと悲しみを感じた。たった今、彼に優しくしようと決めたばかりなのに、心の中の苦々しさを抑えることができなかった。

無言の抗議をすれば、彼が折れて出張をキャンセルしてくれるかもしれないと期待していた。

しかし、車がエバーピーク・マウンテン・...