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第896話ここは彼女が残りの人生を過ごすべき場所

「ハリントン様がお見えです。少々お待ちください」

「わかった」

アレクサンダーは一口食べ物を口に運び、ヴィクトリアが電話に出るのを待った。

「もしもし?」

ヴィクトリアは、彼が電話をかけたことを後悔しているのではないかと恐れ、慎重に電話に出た。

「フェイスブックで友達申請を再送しておいた。その方がストロベリーの様子を見やすいから」

「わかったわ」とヴィクトリアは同意した。

「何してるんだ?」

「私? 食事中よ」

ヴィクトリアはテーブルの上の食事に目をやった。

その言葉を聞いてアレクサンダーはだいぶ気分が良くなった。わざと電話に出ないのだと思っていたからだ。「携帯、持っていなかったのか...