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第678話

夕方、ハリントン邸。

「ブライアント様がお見えです」

老夫婦がリビングで珈琲を飲んでいるところに、メイソンが飛び込んできた。

ブレットとエロイーズは息子と嫁を見やり、マクシマスは「わかった、通してくれ」と言った。

ジェロームは今日一人で来ていたが、もちろん、贈り物を山ほど持ってきていた。

「デイジーに目を配れなくて申し訳ありません。彼女はアレクサンダーを見るといつも近づかずにはいられないんです。最近彼女が彼を困らせていることは知っていますが、アレクサンダーには、それがブライアントグループとは何の関係もないことをわかっていただきたいんです」

ハリントン家はすでに契約解除について知らさ...