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第480話

彼の提案を聞いて、ロクサーヌはほぼ納得しかけたものの、まだ躊躇していた。

結局のところ、ルシアンは医療業界の人間ではない。彼は多くの薬草を見分けることができないだろう。

それに、彼女は正確な投薬量も必要としていた。

間違った投薬量による結果は許容できなかった。

ルシアンはすでに車に乗り込みエンジンをかけていた。「今、研究所に向かっているところだ。到着したら電話するから、今必要な薬草について考えておいてくれ」

返事を待たずに、彼は通話を切り、ケイデンに電話をかけた。

「ファーウェルさん、どこにいらっしゃるのですか?会議が…」

ケイデンは頭痛を感じ始めた。ルシアンが振り返りもせずに立...