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第8話

ペイトン

私は怒りに任せて自分の部屋へと駆け上がった。体が熱く、火照っている。なぜ彼のような人が私にこんな影響を与えるの?彼のタイプは普通なら私が最も惹かれないはずの類いなのに。そういえば、私が最後に誰かに惹かれたのはいつだったっけ?大学一年生以来デートすらしていないし、あの時だって散々な結果だった。きっと「禁断の果実」か「正反対の者同士が惹かれ合う」というシナリオなのよ。だって私たち、まさにそうだから。彼は私の義理の兄で、バイカーなんだから!

白状すると、私は彼のことをソーシャルメディアやインターネットで調べようとした。でも彼に関する情報は何も見つからなかった。まるで彼はローランドの...