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第228話

夏休みで、キャンパスは静まり返っていた。

太陽が照りつけ、私は汗だくだった。ここ数年は涼しい場所で過ごしていたから、この暑さには参っていた。レガリアはサンヘイブンより涼しいとはいえ、私が慣れていた場所よりはずっと暑かった。日が昇るとすぐに、汗でびっしょりになってしまう。本当に厄介だ。

こんなことがあるたびに、以前住んでいた涼しい場所が恋しくなる。そこではいつでもどの方向からでも心地よい風が吹いていたのに。

私は荷物を抱え、急ぎ足で道を歩いていた。アパートに戻って、エアコンを最大にして、この汗を洗い流したかった。そんな時、思いがけず噴水のそばでアダムとばったり会った。

「こんなところで会...