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第36話

リアムは青ざめ、エリヤが近づいてくると後ずさりした。スカーレットの腕を掴むと、彼は乱暴に彼女を自分の後ろに引っ張った。彼女は彼の触れる力に顔をしかめた。

「さっさと消えろ」彼は歯の間から言った。

リアムは呆然として、降伏するように両手を上げた。

「すみません、アルファ…あなたを怒らせるつもりはなかったんです。ただスカーレットとあなたを招待しようと思って—」

「説明はいらない」エリヤは唸り声を上げた。彼のアルファのオーラが波のように放出されていた。スカーレットは彼の鉄のような握りから自分を引き離し、腕をさすりながら彼の後ろから出てきた。

「リアム、私たちは行くわ。詳細はアンジェラにメッ...