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第768話シスターの愛

寝室のベッドはもぬけの殻で、誰もいなかった。

パトリックはすぐに部屋を出て、バスルームに二人を探しに行ったが、そこにもいなかった。

パトリックの眠気は一瞬で吹き飛んだ。彼は寝室に戻り、携帯電話を掴んでノアに電話をかけた。

大学のキャンパスにて。

「テディ、僕のご飯を取ろうとしないで。これは君のじゃない、ノアの朝ごはんだから。無駄にしないでくれよ。お願いだから、やめて」

ノアはもうテディに手に負えなかった。

テディを抱いているのは、短い間ならまだしも、時間が経つとさすがにきつかった。

携帯が鳴り、ノアは頭をのけぞらせて口の中のサンドイッチを大急ぎで咀嚼し、飲み込んだ。片手にはまだサ...