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第651章

モリーは涙目になりながら、そんな経験は一度もないと誓っていた。

しかし、エリーはモリーとセバスチャンがすでに関係を持ったことを覚えていた。

しばらくして、セバスチャンは落ち着いて外に出た。彼はパニックの様子もなく、モリーの方へ歩み寄り、自然に彼女の腰に腕を回した。二人は親密な様子でエリーに向き合い、「お母さん、まだ起きてたの?」

エリーは二人をちらりと見て、さりげなく注意した。「寝なさい。昨夜はゆっくり休めなかったでしょう」そう言うと、彼女は素早くその場を去った。

赤いパジャマを着た新婚夫婦だけがそこに立ち尽くしていた。

薄い絹のパジャマ越しに、モリーはセバスチャンの手のひらの温もり...