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第812話

「キスの件を再考したほうがいいかもしれないな。セックスとヘビーなグロープに加えてキスまで諦めるのは難しいと思う。我慢できることには限界があるんだ。俺はそんなに良い子じゃないよ」アレクシはセクシーな笑みを浮かべながら、カチッと音がしたケトルを持ち上げ、コーヒーを注いだ。湯気が立ち上り、カップが満たされると同時に濃厚な香りが漂った。

「あなたは全然良い子じゃないわ、それがチャームポイントなのよ。キスの件を再考するなら、きちんと交渉が必要ね。あなたが自由にキスできるなら、私も何か見返りがほしいわ」私はかすれた声で冗談めかして言った。自然と出てくる誘惑的な調子で、腕を彼の腕に絡ませ、少し所有欲強く体...