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第811話

ワインが自由に流れ始めると、ぎこちなさと奇妙な緊張感のある沈黙は消えていった。映画以外にも話せることがたくさんあることがわかった。アレクシは思っていたよりもずっと面白い人で、私のものに似た乾いたユーモアと、時折見せる悪戯っぽい子供っぽさが愛らしい。彼は何度も私をひどく苛立たせ、私たちはよく言い争ったけれど、彼はさっと近づいてきて、私が怒りの最中にいるときに口に舌を入れて黙らせた。彼はそれがとても上手で、まるでステルス攻撃のようにキスしてくるから、全く気づかない。彼の唇が私のものに貼りついた瞬間、私の足は力を失い、体は溶けてしまって、彼のこと以外何も考えられなくなった。

しかし今朝は、昼間の冷...