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第746話

ドアを押し開いて、ダイナーに入ったのは、ちょうど3分半遅れだった。電車が遅延したせいで、通常の半分の時間で走ってここまで来なければならなかったのだ。息が切れて、肺は燃えるように熱く、汗がひどく噴き出している。それは単に運動のせいだけではなく、あのインフルエンザが猛威を振るっているせいでもある。私の精神状態は、控えめに言っても脆く、力尽きかけている。

くしゃみが止まらず、鼻水は垂れ流し、喉はカミソリの刃のように痛い。頭の中は綿のように重く、さらにその上、顔からくる激しい頭痛に襲われ、まるで温められた死体のような気分だ。

目覚まし時計が鳴る前にたった1時間40分ほど眠っただけで、この哀れな体を...