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第571話

浴槽に1時間浸かった後、髪を乾かしながら再び携帯をチェックする。もう午後7時を過ぎているのに、彼は就寝前に必ず来ると約束していたのに。まだ何の連絡もなく、本当に落ち着かなくなってきた。確かに、彼は何百万回も夜中に帰ってきたけど、いつも電話かメールをくれる。今は本当に彼に何かあったんじゃないかと恐怖を感じ始めている。自分がバカなことをしていると分かっていても、行方不明や墜落した飛行機のニュースをすぐにググってしまう。

くそったれ。

まるで意志の力だけで、携帯が手の中で振動し始め、画面に彼の名前と顔が表示される。安堵のあまり泣きそうになる。苦悩が和らぎ、代わりに温かさが「まさか」という感覚とと...