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第565話

「もし終わりじゃなかったら?もし私たちがこれをあと12ヶ月も続けなきゃいけないとしたら?」私は子供のように言葉を吐き出す。鼻をすすり、泣きじゃくりながら、彼にしがみつく。彼がどう反応するか全く見当もつかない。心には恐怖が、そして全身にはパニックが広がっている。

「どういう意味?」アリーは私を少し後ろに押して、彼の混乱した表情を見上げるよう強いる。私は大きく息を飲み、ずっと先延ばしにしていたことを口にする。彼の指が私の顔をなぞり、涙を拭い取ってくれる中、自分を落ち着かせようとする。

「奨学金を最後の1年も延長するって言われたの」私はとても小さな声で言う。今度こそ彼が怒り出すと確信して、不安の...