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第389話

何時間も歩いてきた気がする。町を出て、風景の中へと入り込み、ただ永遠に歩き続けても何処にも辿り着かないことに気づいて引き返した。愚かにも履いてきたヒールで足が痛み、お金を持ってこなかったので途中で食事もできず、今では空腹で胃がキリキリしている。

二日酔いが頭を殺している。まるで脳の中で何かが脳みそを噛み砕いているかのようだ。疲れ果て、消耗し、気分が悪い。四インチのヒールで何マイルも歩き、何も食べず、三日間の飲みすぎで体がアルコールを排出しようとしている状態で、今日これをやるのは最善ではないかもしれないと気づいた。私はぼんやりと、かつて私の人生が始まった見慣れた通りへと戻っていく。何の改善感も...