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第143話

私は彼の口が私の最も敏感な部分に触れると、背中を弓なりにして身体をよじらせ、叫び声をあげた。床を掴む。まさかこんなことになるとは思ってもいなかった。彼が舌で探るように愛撫すると、私は大きく喘ぎ、ほどけていく。こんな感覚は人生で初めてで、恐ろしいほど崖っぷちに立たされているよう。誰も今までそこにキスしてくれたことなんてなかった。温かくて包み込むような、あまりにも神々しい感覚に、文字通り目が天を仰ぎ、手足の自由を失う。彼の愛撫の下で身をよじり、内側に熱い波が築き上げられていく。じっとしていようとしているのに、身体はもぞもぞと動き、弓なりになる。彼の肩をつかみ、引き上げようとする。その感覚に圧倒され...