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第104話

なんでこんなテーマにこだわってるんだろう?こんなこと知りたくもないのに。

彼は警戒するような目で私を見つめ、整った白い歯と魅力的なえくぼを見せる柔らかな問いかけるような微笑みを浮かべる。私はたちまち気を取られてしまう。

「あなたの笑顔、好きよ」と私は言う。またもやアルコールが内部フィルターを効果的に取り除いてしまった。

「いや、そうじゃない。俺の笑顔を気に入ってくれて嬉しいよ、ちびっ子」彼は立ち止まり、私を壁に押し付けて安定させると、ポケットからバイブレーションしている携帯を取り出し、誰からの着信か確認してから画面をスワイプし、元の場所に戻す。「君がそんな風に笑うの、好きだな」と彼は私を...