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第174話

すぐに、チェリーが戻ってきて、ムンローに繊細なローズウッドの箱を手渡した。

「これはあなたのものよ。使い方を考えてみて。今からクロエの様子を見てくるわ」

チェリーはそう言うと、クロエの部屋へ真っ直ぐ向かった。

祖父の突然の重病でチェリーは不安になり苛立ちを覚えたが、これはクロエを妥協させる良い方法かもしれないと考えた。

「クロエ、ドアを開けなさい。大事な話があるわ！」

クロエのドアをノックしながら、チェリーは率直に言った。

「何も言いたくないわ。私の同意なしにあなたが何でも好きなように手配すればいいじゃない。もう話すことなんて何もないわ！」クロエはチェリーに顔向けせず、閉ざされたド...