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第17話

ダリア

「どうしてノーマかタミカに頼まないの?」ハーヴェイが足を引きずりながら尋ねてきた。私は彼を前に押し、ノアのオフィスへと向かわせていた。

「ノーマはTA業務で忙しいし、タミカは…まあ、タミカよ。微妙な対応が得意じゃないでしょ。それに、あなたは一緒に入らなくていいの。廊下で待っているだけでいいから」と私は答えると、彼は「ふーん」と鼻を鳴らした。

「どうかな。そもそも彼のオフィスで何をするつもりなの?」

彼の口調は、まるでノアと私がオフィスで何か不適切なことをするかのようで、頬が熱くなった。今朝見たノアの夢が頭に浮かんできて、「…TA関係の用事」と私はつぶやいた。顔がさらに熱...