ドラゴン王の妾

第87章

その夜遅く、国王とイザベラはベッドに横たわり、息子のイッカーは木製のおもちゃで遊びながらクスクス笑っていた。アラリックは優しい笑顔で息子を見つめ、時折、同じように我が子に魅了されているイザベラを見やった。

イッカーを寝かしつける準備をしていたとき、アラリックは心地よい沈黙を破った。「知っているか？お前の父親は一度、お前との結婚を私に申し出たことがある」と彼は思慮深い口調で言った。

イザベラは眉をひそめ、混乱した様子で彼を見た。「何を言っているの？」

アラリックはため息をつき、指で軽くマットレスの上に模様を描きながら言った。「ほぼ10年前、アルドラスは同盟の見返りにお前との結婚を私に持ちか...