「私から全てを奪った」彼女は囁くように言った。その声は息のように微かだった。「私の王国も、父上も、自由も。いったい、何を望むというの？」

竜王は面白そうに、そして好奇心に満ちた眼差しで彼女を見つめ、皮肉な笑みを浮かべた。「全てだ」彼は端的に答えた。「私の正当な権利である全てを望む。お前もその一つだ」

「陛下は私をどうなさるおつもりですか？」彼女の声は僅かに震えていたが、敢えて反抗的な調子を込めて問いかけた。

アラリックは玉座から立ち上がった。その動きは獲物を狙う捕食者のように、流れるような計算された仕草だった。「私に仕えるのだ」彼の声は威厳に満ちて広間に響き渡った。「側女として子を産め。それが済んだら死ねばいい」

強大な竜王アラリックによってアレンドール王国が征服された後、王女イザベラは彼の後宮へと連れて来られ、数多の側女の一人として仕えることとなった。王は彼女に対して冷酷無比で、敵の娘であるという理由だけで懲らしめた。イザベラは王を恐れていた。それは当然のことで、できることなら王を避けて生き延びることだけを願っていた。しかし、二人を引き寄せる何か強い力が芽生え始めると、王女の純真な無垢と王の冷たい心は、恐れと欲望という危険な舞踏の中で出会うこととなる。


ドラゴン王の妾

王は侍女たちがイザベラを清め、着替えさせるのを見ていた。彼女の下から血液と体液に浸かったシーツを取り除くと、王は彼女と子供を自分の居室に移すことを決めた。ベレット夫人はそれに反対し、子供は非常に手がかかり、おそらく王の邪魔になるだろうと言った。しかし王はそれを気にせず、まだ歩けないイザベラを腕に抱き上げ、自分の部屋へと運んだ。
彼らがハーレムを通り抜けると、他の妃たちからの無言の睨みと囁きで、その雰囲気は緊張に満ちていた。イザベラは彼らに向けられる嫉妬の眼差しに不安を感じたが、頭を高く上げ、その意地悪な視線に自分の気持ちを曇らせないようにした。
王の豪華な寝室に落ち着くと、イザベラは自分の...

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