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第130章

緑の鱗を持つ龍がローズホールの門に近づいた時、その背後に軍隊の姿はなかった。獣は低く素早く飛んでいたが、その騎手は単独で来ていた。龍に乗っていたのは他ならぬ龍王その人であり、その威厳ある姿は遠くからでも間違えようがなかった。龍が城壁から数メートル離れた場所に着地すると、アレンドリアの兵士たちが彼を取り囲み、武器を抜いて構えた。

龍王は龍から降り立った。彼は両手を挙げて明らかに降伏の意を示し、その表情は穏やかだったが、目には強い意志の炎が燃えていた。兵士たちは躊躇わなかった。彼らは重い鉄の鎖で龍王を縛り、手首を拘束して、一般の囚人のように宮殿へと連行した。彼の捕縛の重みは、兵士たちや廷臣たちの...