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第582章

「まだ尾行されてる？」ベティは冷静そのものに尋ねた。

リチャードも同様に冷静に、バックミラーを覗き込んだ。「ああ、あいつは白米に白身みたいにぴったりくっついてる、猫みたいに素早いよ」

ベティが一瞬黙った。「位置は把握したわ。私のクルーは2時間後に到着よ。それまで持ちこたえられる？」

「やってみるさ」リチャードの手は汗でべたついていた。彼は1台だけでなく、3台の車に追われていることを言わなかった。

ベティに会うために急いでいたため、ガソリンスタンドに寄るのをやめていた。高速道路で給油するつもりだったが、もう手遅れだった。

燃料計はどんどん下がり、車は重くなっていた。追っ手たちは発見され...