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第212章

イーサンはジャスティンを書斎に案内した後、ジャスミンの後ろから彼女を抱きかかえた。彼女が丁寧に花を生けている間、彼の腕が彼女を包み込んだ。

ジャスミンの体には明らかな緊張感が走り、彼女の不快感が見て取れた。

「痛っ」イーサンは顔をしかめ、刺を取り除いていないバラを握り、指から血の滴が流れ出た。

緊張しながら、ジャスミンはイーサンの怪我をした指を握り、彼女の視線は懇願するようだった。

「ジャスミン」イーサンは優しく言い、親密な雰囲気を作るほど近づいた。

「あの…」ジャスミンは下を向き、バラの刺を取ろうとした。

「赤いバラは白いバラより風や厳しさに耐えるんだ」イーサンは優しく彼女からバ...