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第1543話大きな一歩を踏み出そう 1

クロエは間髪を入れずに記者たちに連絡を取った。

部屋にいた株主や役員たちは、すぐさま異議を唱え始めた。

「何事だ？　ここは取締役会だぞ。どうして記者を入れるんだ？」

「発言する前に、クレメンス氏の承認は得たのか？」

「その通りだ！」

「以前、クレメンス氏が不在の時はあなたが責任者で、我々も文句はなかった。だが、彼が戻られた今は、自分の立場をわきまえるべきだ」

口を開いたのはデクランだった。その言葉には、疑念と不満、そしてかすかな威圧感さえ滲んでいた。

セイディはデクランにちらりと目をやり、全員に向けて丁寧に語りかけた。「記者の方々をお呼びしたのは、全てを皆様の前で明らかにし、これ...