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第1395章

ジョーは彼女を止めようと飛びついたが、銃が発射される瞬間、空気を切り裂くように飛んできた矢がセイディの手にある銃に命中した。銃は地面に落ち、弾丸は的を外れた。

ジョーはその場に膝をつき、全身から力が抜け、安堵と恐怖で汗が顔を伝った。沈黙の中での一発で、心が粉々に砕けたような気分だった。

「ジェイムズさん」アンドリューが呼びかけ、急いでセイディと意識を失ったアンニカを連れ去ろうとした。

今回、ジョーは彼らを止めようとはしなかった。ただ絶望的な目でセイディを見つめ、彼女のシルエットが視界から消えていくのを見送った。

ようやく彼は理解した——彼女は彼と一緒にいるくらいなら死を選ぶだろうという...