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第1290章

セイディは部屋に入ると、強い薬の匂いが鼻をつき、パーシーの声が聞こえた。「ヘンリーさん、セイディが来ましたよ。心配しないで、今呼んできますから」

パーシーは急いで出てきて、その勢いでセイディにぶつかり、熱い薬の入った器をセイディの上にこぼしてしまった。

幸い、薬は冷めていて、セイディは十分な重ね着をしていたため、火傷することはなかった。

それでも、薬の一部が彼女の手にかかり、その部分はすぐに赤くなった。

「どうしてそんなに不注意なの?」とポーラは叱った。

「本当にごめんなさい、セイディ」パーシーはすぐに謝った。「大丈夫ですか?軟膏を持ってきます」

「大丈夫よ」セイディは静かに言い、...