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第1273章

「ねえ、ジェームズさん、見に行ってみない？」アニカは声をほとんど囁くように尋ねた。

セイディは視線を落とし、数秒間黙り込んだ後、歩き出した。彼女は呟いた。「ジョーのことを心配しても状況は悪化するだけよ。行きましょう」

アニカは何も言わず、彼女の後ろについて歩いた。

キャリーは彼らを階下へと案内した。すでに兵士たちは車をドア前に準備し、エンジンをかけ、鍵を差し込んだ状態だった。

「じゃあね、ジェームズさん！」キャリーはセイディに敬礼した。

セイディも敬礼を返し、二階にあるジョーの部屋を見上げた。

ジョーは天井まで届く窓際に立ち、彼女を見つめていた。彼の手首はまだ出血しており、二人の女...