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第41話

41. レッドボーン

エマラ・ストーン

手を繋いで、私たちはレストランから出てきた。そこは今まさに沈みかけていた。階段さえ傾き始め、コンクリートの中に消えていく。私はバランスを取ろうとするが、足を置くところはどこも沈んでいく。危険な状況になってきた。

突然、筋肉質の腕が私の腰を掴んだ。沈み込む穴に落ちそうになった瞬間だった。私は救世主を見上げた。暗い奈落から私を救った騎士を。イケメンは笑顔で、えくぼを見せている。

待って!!彼にはえくぼがある!!私はそのえくぼを舐め—

「君ををぉぉ抱っこぉぉしようかぁぁ?」彼の声が私の耳の中でこだまのように響く。

私は即座に彼の...