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第2話

2. 今日はサタンの思うつぼにはならない

エマラ・ストーン

今日は、祈ろう。

両手を合わせて目を閉じ、祈る。「神様、愛する神様。どうか聞いてください、お願いです。この試験に合格させてください。次の試験はちゃんと勉強します」

アーメン。

今日は、何も悪いことは起きない。神様と約束したのだから。合格するはず。

でも、実際は—

試験に12分遅刻した。

頭の中では時間厳守についての説教が始まるが、私は試験用紙の問題に集中する。あとで反省するから、今は黙って。

数分遅れたけど、すぐに取り戻せる。神様がついている。合格できる。

深呼吸して最初の問題を読むが、なぜか見たことのない問題だ。たぶん読んでいない章からの出題なんだろう。

ナイキを履いているんだ、きっとできる。

ネガティブな気持ちに負けず、次の問題を読み進める。そして次も、その次も…

ちょっと待って!この問題は教科書に載ってない。もっと言えば、シラバスにもない。

ANDゲートとORゲート回路なんて、Javaのシラバスには含まれていなかったはず。

血圧が上がるのを感じながら、簡単な問題から始められないか試験用紙全体に目を通す。周りを見ると、他の学生たちは熱心に解答を書き、追加の解答用紙まで要求している。何てこと!

試験用紙を読み直し、パニック状態になる。プログラムの問題が一つもない。これは超変だ!教授たちは酔っぱらって問題を作ったの?

そして視線が試験用紙の上部に向く。

目の穴が飛び出すほど大きく開き、つやつやリップグロスを塗ったばかりの口が驚愕と恐怖で大きく開いた。試験会場のコンクリートの床から顔を上げると、科目名が目に入る。

科目:デジタル回路

くそっ!

くそっ!

く そ っ!

今日はサタンの思うつぼにはならない。

予想外の試験の後、合格できるかどうかはわからないが、一つ確かなのは、落ちるということだ。家に着いてまず最初にしたのは、バッグをソファに投げ捨て、試験の時間割を確認することだった。

明日はJavaの試験。

あああああああああ!!!!なぜ神様、なぜ?

もう一晩あの悪魔の迷路を読むなんて無理だ。まるで一日でローマを築き上げたかのように疲れ果て、床に両手を広げて横たわる。

プランBが必要だ。この卒業なんて近い将来起こりそうにない。ストリップクラブに入れるような素晴らしい体型もない。どうやって自立するためのお金を稼げばいいの?

私にどんな才能があるだろう…

早口言葉が完璧にできる。

顎をねじって口にもっと食べ物を詰め込める。

眉毛を踊らせることができる。

ペンを超高速で回せる。

下品な言葉を流暢に話せる。

うーん...私は役立たずのジャガイモ袋だ。彼氏も大金持ちのパパも持ってない。イーサンはおそらくヨーロッパ旅行を楽しんでいて、私はここで去年と同じ部屋に閉じこもっている。

兄は期末試験でA1を取って、GoogleやMicrosoftがいつでもドアをノックして仕事を頼みに来そうなほど学術証明書を持っている。

そして突然、壁が興味深く見えてくる。

5分間壁を見つめた後、スマホを取り出して多国籍企業での新卒向けの求人を検索する。

自由と収入を計画しながら、ずる賢い笑みが顔に浮かぶ。神様が味方してくれないなら、サタンが味方してくれて良かった。

へへ、ハハ、ヘイヘイ。

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