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第17話

17. 鏡

エマラ・ストーン

胸の中で心臓が激しく跳ねるのを感じる。心臓の鼓動は聴診器なしでも聞こえるほど大きい。私は脈打つ胸に手を当て、口を閉じ、鼻から深呼吸をする。

周りを見回すと、壁に掛かった見慣れた絵画、床に散らばった服、本で溢れた戸棚、空のコーラボトルが置かれた机が目に入る。

ふう!私の部屋だ。

一体何を夢見ていたのか思い出そうとする。額には汗が滴り、白いTシャツは汗で濡れて肌にへばりついている。ベッドから起き上がり、バスルームへ向かう。

電気をつけたのは失敗だった。まぶしさで一時的に目が見えなくなり、光に目を慣らすために何度か瞬きをしなければならな...