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第13話

13.あすでふぎじゃくる

アルファ・ライアン・ダミソン

真夜中に悪夢から目が覚めた。額から側頭部へと流れる汗を感じ、それが顎のラインまで滴り落ちる。目は恐怖で瞬きを拒み、手は惨めに震え続けている。生涯でこれほど恐ろしい夢を見たことはない。

イーサンが私にキスする夢だった。最悪なのは、私が情熱的に彼にキスを返し、必死に彼のシャツを脱がせていたことだ。顔を手でこすり、それが夢に過ぎなかったと自分に言い聞かせる。

昨夜映画を見たのも悪手だったのかもしれない。愚かな狼の言うことを聞いて『ジョージ・オブ・ザ・ジャングル』と彼の腹筋を見るべきではなかった。

その夜は二度と眠れ...