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第20話

「満足したか?」トムは、グレースが署名された契約書を満足げにバッグにしまうのを見ながら尋ねた。「さあ、二人きりだ。昨夜のお前は美しかったよ」

グレースは答えた。「まあ、リードさん、あなたはかなり独特な趣味をお持ちですね。私のことを美しいと呼んだのはあなたが初めてです」

トムは彼女の容姿に本当に惹かれていたわけではなかった。彼女は彼の好みのタイプではなかったが、その体つきは否定できなかった。それに、彼はケリーを助けていた。これまで関係を持った女性たちの後に、もう一人増えたところで違いはなかった。たとえ彼の好みでなくても。楽しめればそれだけで十分だった。

トムはグレースの手首をつかみ、バスル...