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第95話

「足を上げて、横になりましょう」とキャロルが優しく促した。

「大丈夫?」とママがドアの内側から尋ねる。

「尿路感染症で彼はかなり痛がっているんです」と私は静かに説明した。

「シャツを着てもいい?お願い。これじゃ足りないよ」と彼は小さく泣き言を言う。

「この二つ目の薬が終わるまでは、病衣のままの方がいいわ」とキャロルが彼の神経を落ち着かせようとする。

「お願い。待てない?今すごく気分が悪くて、吐くと痛いんだ」

「これが終わればすぐに出られるよ」と私も彼を落ち着かせようとする。

「それについてお話ししたいことがあるんです」と彼女は慎重に切り出した。「超音波検査技師は明朝まで来られないし、アトキンソ...