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第82話

「キャス、あなたがどれだけ嫌がっても、彼を行かせるわけにはいかないよ」

「わかってる」彼の返事はかすかに聞こえるだけだったが、それでも彼が抵抗し始めるには十分だった。

「お願いだ、コルトン。私に従いなさい、息子よ」

コルトンがキャシアスに押し返すと、新たな悲鳴が上がり始めるが、キャシアスは穏やかで優しい態度を崩さない。やがてコルトンは崩れ落ち、静かに泣き始めた。

「すまない、コルトン。君の精神状態は身体の状態よりも深刻だ。私は君を行かせることができない。君が癒され、大人としての適切な判断ができるようになるまでは。私は君と一緒に取り組むよ。君の意見は重要で、考慮されるべきだが、今の君は本当に厳し...