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第78話

「カシウスと話してみてください。本当にあなたを助けたいんです」

彼は穏やかに言いながら、私に電話を手渡した。

「もしもし?」

自分の声に聞こえる緊張感が嫌でたまらない。

「彼が心配するのも当然ですね。とても緊張しているように聞こえます」

彼の声は敬意を示し、忍耐強く、親切で、それが私の会話をより容易にしてくれた。

「すみません」奇妙なことに、それが私が言える唯一のことだった。

「私の名前はカシウスですが、ほとんどの人はキャスと呼んでいます。シャドウランズパックのリーダーです。あなたの名前は?」

「コルトン・アレン・ザンダーと言うらしいです」

「言うらしい?」予想通り、そこが引っかかった。

「昏...