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第116話

森を通ってマーベリックの家に戻る道のりは、小屋を見つけた時よりも時間がかかっている。リズは思っていたより重く、数分ごとに立ち止まって彼女の体重を片側からもう片側へと移動させなければならない。変な感じがするけれど、バディが目覚めてくれて良かった。彼のおかげで感覚が鋭くなり、目的地への道筋を保つのがずっと楽になった。マーベリックの匂いの強さから、近づいていることがわかる。木に手をついて息を整えるために立ち止まると、近くで枝の折れる音が聞こえてきた。

「誰かいるのか?」私が声をかけると、全身が警戒態勢に入る。

「そこから動くな」権威のある声が返ってくる。

マーベリックの家まであと四分の一マイル...