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第109話

(メリッサの視点)

私は彼のパニックが増していくのを見て席を立つ。

「コール、椅子を後ろに下げて」

彼は耳を塞ごうとしながら首を振る。

「こっちに来て、コール。私と一緒に立って」

彼はまだ首を振りながらも、なんとか立ち上がる。

「頭を預けて、私の匂いを嗅いで。これはあなたのメイトを裏切ることにはならないわ」

私はささやく。安堵したことに、彼は少し背が高いにもかかわらず、私の言う通りにする。私は彼を抱きしめ、両肩の間をさする。彼の胸からゆっくりと喘ぎ声が聞こえてくる。

「あなた、喘息持ちなのね」

私は言う。彼が最初に私に言った言葉が本当に正直だったことに驚いて。

「ああ」彼は喘ぎながら答える。...