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第19話

「どこに行くの?いつ?」私は驚きを隠せずに尋ねた。

彼の笑みが広がる。やられた。私は興味を示してしまった。少し露骨すぎるほどに。

「また会えないと思って怖いの?」彼はからかう。

私は鼻で笑う。でも実際、その考えは頭をよぎったし、不安が悪夢のように私の中に忍び込んできていた。

「意地悪しないで。あなたがとても恋しくなるって分かってるし、それを認めることを恥じてないわ」

彼は私にも彼が恋しくなると言ってほしいのだろうけど、私は自分の気持ちを表現するのが苦手だし、まだ彼に心を預けられない。早すぎる。

だから代わりに尋ねることにした。「いつ出発するの?」

「実は今すぐなんだ。ガンマが一時間前から急かし...