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第145話

「体調はどう?」デレクがリンクを通じて心配そうに尋ねてくる。

「大丈夫だと思う。この毒は違うけど、部分的にしか効いていないわ。まだ力は使えるけど、いつもほど強くないの。でも回復能力は妨げられているみたい」

デレクは急いでパックハウスへと走り、道中は戦士たちに守られながら進む。パックハウスの入り口に着くとすぐに、扉が勢いよく開き、恐怖に震えるローズが私たちを中へと急かす。

「ルナ様!血が出てる!何があったの?」彼女は恐怖に叫び、デレクの背中から降りるのを手伝いながら、私の世話を焼き始める。

「大丈夫よ、ローズ。すぐ治るから」

私が降りるとすぐにデレクは人間の姿に戻り、私を花嫁のように抱き上げ、ラ...