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第477話それは私のものではありえない

モリーが眠っていなかったので、エリックは彼女を簡単には解放しなかった。

エリックはシャワーさえ浴びず、焦がれた唇にキスをしながら服を脱ぎ、ついに彼女をベッドに完全に押さえつけた。

柔らかな月明かりの下、部屋は重く、酔わせるような息遣いと甘い喘ぎ声で満たされた。

愛し合った後、二人ともシャワーを浴びる気力もなかった。汗でびっしょりになりながらも、互いを抱きしめ合ったまま眠りに落ちた。

「ハニー、いつも長く待たせてすまない」

エリックはいつも彼女に大きな負い目を感じていた。自閉症の人間には寄り添う存在が必要なのに、自分は忙しすぎて彼女のそばにいてやれないのだ。

モリーは彼の胸に頭をすり...