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第450話遅すぎる

エリックは呆然とし、口を半開きにしたまま、しばらく閉じることができなかった。

「エドワード、お前、自分がマゾヒストの気があるって気づいてるか? このままだと、銀行のカードを全部預けることになるし、遊びに行くときは俺が全部払わなきゃいけないのか?」

「以前も全部払っていたのはお前じゃなかったか?」エドワードは平然と尋ねた。

エリックは黙り込んだ。

エドワードは外出が好きではなかった。仕事とフィットネス、ボクシング以外に趣味はなく、子供の頃からずっと、エリックが運転手とボディガードを連れてウェリントン家に彼を遊びに誘いに来ていた。エドワードの方から誘うことは滅多になかったのだ。

だが、エ...