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第69話

ミア

キスをしてから二週間が経った。ああ!恥ずかしいことに、私がクインにキスしたのだ。もし彼が私にキスしたと言えたら少しは気が楽になったかもしれないが、私が彼にキスしたことは否定できなかった。

私が彼にキスしたのは事実で、それは否定できない。彼の唇に触れた時、彼のリードに応えて動いた自分の唇の感触がまだ残っている。恥ずかしくてたまらない。

時間が経てば傷は癒え、人は出来事を簡単に忘れると言われるけれど、あの夜のことは忘れられない。それは私の脳に刻み込まれていて、忘れることができるとは思えない。すべてを覚えている、キスの細部すべて、私のもらした吐息、彼に密着した肌の感触、私の腕が勝手に動い...