第3話
五年前
ミア
退屈だった。私が一番嫌いなのは化学の授業で、ようやく終わった時はホッとした。とは言え、授業から何を学んだのかと言われると答えられないけれど。
非金属について聞いただけで、ブレンダ先生の説明を理解できたとは思えない。昼休みになり、カフェテリアへ向かいながら何を食べようか考えていた。
化学の授業に耐えた後は、たっぷりとしたランチが必要だった。授業中はまるで金属や非金属が腸を掘り起こしているようで、普段よりも空腹を感じてしまうのだ。
カフェテリアでローズを探したけど、見当たらなかった。私は眉をひそめながら、テーブルに座って食事をしたり笑ったりしている人たちの顔を辛抱強く探したけど、アンナはどこにもいなかった。これは珍しいことだった。いつもなら彼女は先に一番良い場所を確保して、私を待っているはずなのに。
カフェテリアを出て外に行き、彼女を探した。
「アンナを見なかった？」カフェテリアに向かう生徒たちに尋ねながら通り過ぎた。
何人かは首を振り、他の人たちは無視した。ようやく、ある女の子がアンナが校庭の方へ向かうのを見たと教えてくれた。私はため息をつき、情報提供者に礼を言って校庭へ急いだ。
アンナはいつも言うことを聞かない。一人で歩き回らないようにと言ったのに、彼女はそこが唯一インスピレーションを得られる場所だと主張していた。
アンナはアーティストで、絵を描きたい時は一人になる必要があった。それは理解できたけど、親友として私はそれが好きではなかった。
庭園に着いたけど、彼女が見つからずにため息をついた。引き返そうとしたとき、悲鳴が聞こえた。その声はアンナのものによく似ていて、彼女が何をしているのか不思議に思った。
その声は庭園のずっと奥の角から聞こえてきて、私はそこに着く前からすでに怖くなっていた。そこはとても危険な場所で、アンナがどんなにプライバシーやインスピレーションを求めていても、一人でそんな場所に行くはずがないと分かっていた。
「放して」アンナが叫ぶのが聞こえた。
突然彼女の声が途絶え、私は足早に進み、恐怖で胸が高鳴り、口が乾いた。彼女の沈黙は良い知らせではないように思えた。
角に着いて、目にしたものを信じられなかった。アンナが三人の男子と一緒にいて、楽しんでいるようには見えなかった。一人が手で彼女の口を押さえ、他の二人は彼女をからかい、体中を手で触っていた。
親友に同情し、同時に怒りがこみ上げてきた。望んでもいない女の子を無理やり連れ去って喜ぶなんて、こんな無作法な男子たちは誰なんだ？
私は携帯を取り出し、数分間ビデオを撮影してからズボンのポケットに戻した。
舌打ちをして彼らに突進し、アンナをもてあそんでいた二人に飛びかかった。私を見て、アンナは彼女を押さえていた男子を蹴り、彼は痛みでうめいた。彼は他の二人の方へ移動し、三人とも顔に熱い怒りを浮かべて私たちをにらみつけた。
「行くわよ」私は言って、アンナの手を取り、男子たちをにらみ返した。
彼らのことは知っていた。みんな知っていた。学校の他の男子と比べて彼らが筋骨隆々だったので、知らない人はいないだろう。
クイン、ジャック、ジョン。学校で生徒たちの間で権威を持っていた三つ子だ。みんな彼らに近づきたがっていた——男子は彼らの強さを、女子は彼らのルックスを求めて——でも私は違う。アンナがどうやって彼らと出くわしたのか分からなかった。
人々が彼らに注目するせいで、欲しいものは何でも手に入ると思い込んでいたのかもしれないけど、それは私には当てはまらない。親友をからかっても私が黙っていると思ったら大間違いだ。
「どこへ行くつもりだ？」ジョンが前に出て、私たちの行く手を阻んだ。
「帰るわ」
「誰が帰っていいと言った？」
私はあざ笑い、携帯を取り出した。「これ以上近づくと、警察にこれを見せることになるわよ」彼らの暴行の証拠を持っていることに安心した。
彼らは嘲笑した。ジョンは私たちに向かって唸り、歯をむき出しにし、私たちは恐怖で息を呑んで後ずさりした。彼の口に牙が見え、目が黄色く変わったのを見たと誓えた。アンナの顔に浮かぶ恐怖を見て、私が想像したわけではないことが分かった。
彼らは私たちの反応を見て笑い、恐怖で動けなくなったことに気づいた。
「警察に行くって言ったんじゃなかったか？」クインが身をかがめて私の携帯を拾い上げた。
彼が携帯を地面に叩きつけ、踏みつけて粉々にするのを恐怖で見つめた。壊れた携帯を見て顔をしかめ、代わりを手に入れるには指が擦り切れるほど働かなければならないと思った。
「何で俺たちを訴えるつもりだったのか見てみようか」クインは後ずさりしながら笑った。「行け」彼は唸った。
私は驚いて飛び上がり、アンナを引き上げ、二人で逃げ出した。
「まだ終わってないぞ、ヒーロー」私たちが逃げ出す時、彼らの笑い声が聞こえた。
本当に終わっていなかった。翌日、三人が私の方へ向かってくるのを見て、自分が破滅したことを悟りうめいた。自分自身も人生の他の全ての人も嫌いになるまでいじめられた。
彼らはどこへ行っても私を追いかけ、他の生徒たちが私を軽蔑の目で見るのを楽しんでいた。彼らは私の無力さと、私がひどく身をすくめる様子を愛しているようだった。
もう十分だった。「私を追いかけるのをやめてくれない？」頼んでもいないボディーガードに変えられてから一ヶ月後、私は彼らに言った。
「いや。お前が俺たちの注目を求めたんだ、それを手に入れた後で文句を言うな」
信じられなかった。彼らはあまりに傲慢で、他の人たちが彼らの何を好きなのか理解できなかった。
「注目なんて求めた覚えはないわ」
「俺たちの問題に口出ししただろ。それが注目を求めることじゃなきゃ、何だっていうんだ」
私はあざ笑った。この人たちは何者なの？と考えたところで、ジョンが狼のように変わったことを思い出した。彼らは人間ではないかもしれない。彼らがそのように振る舞うのを説明できる、彼らは動物なのではないかという大胆な推測をした。
「友達を助けただけよ」
「俺たちが彼女を傷つけると思ったのか？ただ遊んでただけだ」
「彼女はそれを楽しんでいるようには見えなかったわ」
「まだ彼女との遊びは終わってなかったんだ。お前のせいでおもちゃを失った。だからお前が俺たちのものになったんだ」
「私はあなたたちのおもちゃじゃない」
彼らは私から離れながら笑った。「お前がそうだと信じさせる必要がありそうだな」
高校を卒業するまで彼らにいじめられた。クラスメイトの批判的な視線に耐えられず、どこかに隠れたいと思った。彼らは私が何かして、彼らの注目を他の人ではなく自分に向けさせたと思っているようだった。
もし彼らが私がいじめられていることを知っていたら。人前では、男子たちは私に甘く接し、まるで私が彼らの友達であるかのように振る舞い、それが他の女子たちに私をもっと嫌わせた。
もう学校に来たくなかったけど、母が理由を尋ねるだろうと分かっていた。それを母に言うことはできなかった。母を悲しませるだけだ。
多くの不快な仕事を強いられた。例えば彼らの嫌いな先生への対応だ。彼らは課題やレポート、あるいは先生が彼らに渡したいものを提出するために私を送り込んだが、彼ら自身は現れたくなかった。先生たちとトラブルになることが増えたけど、いじめられていることを言う勇気はなかった。
男子たちはジョンの顔が変わったことを残酷に思い出させ、もし誰かに彼らのことを話せば、携帯のように私をバラバラにすると脅した。
テストや宿題を手伝い、見つからないようにと頭を悩ませた。彼らのいじめの中で最も腹立たしかったのは、派手なパーティーで使うコンドームを買わされることだった。
彼らのせいで高校時代は苦しかった。そして私の悪夢はアンナを助け、ジョンが私に牙をむき出した日から始まった。苦しみながら笑顔でいるのは簡単ではなかったけど、彼らは選択肢を与えてくれなかったから、そうするしかなかった。
いじめに従うか、彼らに挑戦して本当に私をバラバラにするのか試すか、どちらかだった。あの乱暴な男子たちのことを考えると、自分の命を賭けたくはなかった。