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第150話

私はまだ彼らのものが中に入っている感覚があった。生きている感じがして、それが全身を包んでいた。顔中に笑みがこぼれ、この感情を何と呼べばいいのか分からなかった。自由?喜び?それとも至福?

ベッドの上で伸びをして、目をこすりながら小さく声を漏らした。隣で眠る彼らを見つめ、微笑んだ。この瞬間がずっと続けばいいのに。この瞬間を額に入れて、永遠に手放したくなかった。唇がまた笑みに広がり、私は幸せなんだと気づいた。過去を乗り越えて、こんな風に人生を楽しめることが嬉しかった。

外出を提案したクインは天才だった。まるで私が彼のことを考えていると分かったかのように、彼は目を覚まし、感情に満ちた瞳で私を見つめ...