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第37話

ルアラの視点

私はヘッドライトの前に立ちすくむ鹿のようだった。メイトを見つめる私の目は大きく見開かれていた。どう答えるべきか分からず、唇を噛みながら考えていた。

正直に話すか、嘘をつくか、二つの選択肢があった。嘘をついても彼はすぐに気づくだろう。メイト関係には欠点もあるのだ。

「あのね、えっと、そう、トイレを探していたの?」自分自身に疑問を投げかけるような答え方をした私は、心の中で自分を叩いた。明らかに嘘をついていて、彼の優しい笑い声が聞こえた時、思わず目を閉じてしまった。

「そうなの?」彼は私の耳元で囁いた。声には明らかな面白さが含まれていた。

私は何も言わず、ただうなずいた。ブラ...