狼の玉座

第30話

エヴァの視点

「エヴァだな？ようやく会えた」メイソンが言った、残忍な笑みを浮かべながら。

私は唸り声で返しただけ、唇を怒りに歪めながら彼の視線を捉え続けた。必死だった、私とオオカミは彼の首をへし折りたくてたまらなかった。

メイソンとネイサンの両方が笑い、楽しそうな目で私を見つめていた。

ネイサンを見つめていると、突然感情の変化が訪れた。もはや彼を、かつて共にいた人物だとは認識できなかった。

何年も人生を共にしてきた人、優しく思いやりのある人だと思っていた。ローラと私の両方を愛していたはずの人。

彼の目には罪悪感も後悔もなく、それが私を恐怖に陥れた。彼はかつて私の心の中に場所を持っていた。これ...