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第233話

ヴィンセント視点

これこそ、僕に必要だった気晴らしだ。

皿を見下ろし、注文したフレンチフライを食べ終える。左側にあるケイレブの皿を見ると、まだフライが残っている。どうしようかな?ケイレブとマルセラが話している間に、そっと手をテーブルに伸ばし、一本取ろうとするけど、ケイレブが僕の手首をつかんだ。

彼が振り向いて僕を見つめると、僕は笑いをこらえようとする。彼は皿から別のフライを取り上げ、視線を外さずに僕の口の前に持ってくる。

「本当に僕に食べさせる必要ある?最初のはもう食べたよ」と僕は言いながら、フライを口に入れる。彼は笑う。

「食べさせる必要はないけど、そうしたいんだ。お前に対する自然...