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第192話

ラカリの視点

「シャリーズに何か変なところがある」

私は鏡から目を離してダリウスの方を向いた。彼はネクタイと格闘中だったので、私はため息をついて彼のところへ歩み寄り、手伝ってあげることにした。

「どうしてそう思うの?彼女はここ数週間大変だったわ。以前と同じようにはいかないのは当然でしょ」

私は彼のネクタイを輪に通して優しく引っ張り、まっすぐに整えてあげた。

「わかってる。でも彼女は少し、何というか、組織的すぎるんだ」

私は彼に眉を上げた。

「組織的?どうして組織的すぎるように見えるの?」

彼は肩をすくめてワードローブに歩み寄り、ブレザーを取り出した。

「わからないよ、俺の気のせいかもしれない...