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第186話

ダリウスの視点

今頃になってもラカリの寝顔を見飽きることはないだろうと思っていたが、やはりそうだ。彼女はあまりにも美しくて、見つめていないと、この光景が現実なのか、本当に天使のような伴侶を与えられたのかを確認せずにはいられない。

「私は天使じゃないわよ、ダリウス」

彼女は顔に微笑みを浮かべて私の方を向いた。私は照れくさそうに首の後ろをさすった。

「ごめん」

彼女は混乱した様子で私を見つめ、起き上がった。

「なぜ謝るの?何も悪いことしてないじゃない」

「わかってる、でもなんとなく謝るべき瞬間のような気がしたんだ」

「あなたって本当に変わってるわね」

彼女は身を乗り出して私の唇に...